非常用発電機負荷試験点検

なぜ負荷試験が必要なのか

非常時の消火活動に必要な、スプリンクラーや屋内消火栓の電源を確保するため

非常時に、屋内消火栓やスプリンクラーなどの消防設備機器の負荷が一気にかかった場合、3倍以上の負荷がかかり、自家発電機が動かず、消火活動が出来なかった事例が、東日本大震災及び熊本地震などの報告で明らかになりました。 その為、1年に1回は、常に正常な出力が確保出来るのかの確認をすることが義務付けられています。

無負荷運転で堆積したカーボンを燃焼排出するため

非常用発電機の97%はディーゼル発電機。ディーゼルエンジンは無負荷(空ふかし)点検が苦手で、不完全燃焼の結果、湿ったカーボンが発生し蓄積されます。そのままにしておくと、排気管からの出火やエンジンの損傷、破壊などの原因になりかねません。1年に1回負荷点検を行うことによって、堆積したカーボンを除去し、いざという時に正常稼働が出来るようにしておかなければなりません。

当社の負荷試験方法

  1. 黒煙状態を見ながら、負荷を5%~20%まで少しづつかけていく
  2. 負荷を30%まで上げて、30分間運転状態を見る
  3. 10%、20%、30%出力毎に、電圧・電流の測定を行う

非常時には負荷が一気にかかります。1日でも早く、堆積カーボンを負荷点検により燃焼排出してください。

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無負荷運転による排気ポート内状況

30%負荷運転による排気ポート内状況

劣化状況と無負荷運転による付着カーボン

電気事業法と消防法の非常用発電機点検について

電気事業法の点検

  点検内容 点検業者
月次電気点検と起動運転(無負荷) ・電気系統の正常作動確認
・受変電設備
・発電機等の起動運転(約5分)
(出力確認の消防法の点検ではありません・無負荷運転)
電機設備点検業者

消防法の点検

  点検内容 点検業者
6ヶ月に1回の機器点検 ・消火器 ・火災報知器
・避難器具・ガス漏れ警報器
・誘導灯等の防災設備等の主に目視点検
消防点検業者
年1回の総合点検 ・消火器 ・火災報知器
・避難器具・ガス漏れ警報器
・誘導灯等の防災設備等の機能点検
年1回の負荷機能点検
(1)機能点検
バッテリー・ファンベルト・オイル・フライミング操作及び黒煙等の点検(約15分)
(2)負荷試験機を接続して30%以上の出力確認点検(30分)
(3)出力データ作成(別表参照)
出力負荷点検業者
(社)日本発電機負荷試験協会の会員業者(当社)
(社)全国BCP協議会 等

疑似負荷試験機による負荷点検

負荷試験点検が簡単に出来るように、15年程前に開発された装置が乾式ヒーターを用いた負荷試験機です。自家発電機の容量に合わせて、大小さまざまな試験機があります。 作業時間は、試験機の搬入搬送も含め、低圧発電機点検は約1時間半程度。高圧発電機点検は約3時間程度で、しかも無停電状態です。点検費用も軽減できるようになりました。

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